パクチーの日本名はカメムシ草?実は古今東西関わりのある薬草だった!

食生活

最近、日本ではエスニック料理が空前のブームになり、その代表食材として有名になったパクチー。

パクチーはハーブの一種で、タイ料理、ベトナム料理、中華料理などのアジア料理には欠かせない食材です。

しかし、和食のレシピでパクチーを使うことはほぼなく、好き嫌いがはっきりと分かれてしまいます。

パクチーの名前を聞いて、強烈なにおいを放つあの虫を想像するかもしれません。

事実、パクチーはカメムシ草という俗称も持っています。

そんなパクチーですが、日本に伝わってきた当初は高級食材でした。

また、伝来したのはなんと1000年以上前で、江戸時代まではコスイやコニシ、コエンドロと呼ばれていました。

意外と知られていないパクチーの日本名や歴史など、今日から使えるパクチーの雑学をまとめたのでぜひ読んでみてください♪

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パクチーの日本名は外来語などいろいろある

正式な名前ではありませんが、パクチーはカメムシ草とも言われています。

採れたてのパクチーの茎から出てくる香りと、カメムシのあの独特のにおいの成分は同じという研究結果もありまして。

なので、パクチーのにおいとカメムシのにおいは同じと感じるのもうなずけるのです。

パクチーの香りは若葉のものほど強く、成長するにつれて薄くなります。また、乾燥したものよりも生の方が香りが強いです。

私は最初、パクチーの香りが苦手でしたが、カップヌードルのトムヤムクン味を食べて、「パクチーもありかも」と思うようになりました。

もしパクチーの香りに抵抗がある場合、生ではなく加熱されたエスニック料理から入るといいかもしれません。

話がそれましたが、パクチーという名前は昔からある日本語ではなく、タイからの外来語です。

英語だと、コリアンダーと言います。この言い方も聞いたことがあるかと思います。

つまり、パクチーとコリアンダーは同じものを指しているんです!私、最近まで知らなかったです。別物だと思ってました(笑)

日本ではパクチーとコリアンダーの名前が主流ですが、沖縄県の与那国島ではクシティと呼ばれているそうです。

同じ日本ですが、与那国島だけ違う呼び方があるのは歴史が関係しています。これは後で詳しく書きますね。

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パクチーと日本との歴史は想像以上に奥深い

さて、ここではパクチーの歴史について書いていきますね。

パクチーの原産地は地中海東部で、古代エジプトでは食材としても薬としても重宝されたハーブでした。

日本には、今から1000年以上前に、シルクロードを通って中国から伝わってきました。

この頃からカメムシ草と言われていたのでしょうか?いえいえ、そんなことはありません。

パクチーについての記録が残っているので日本で一番古いのは、平安時代まで遡ります。

『延喜式(えんぎしき)』という法律の補足内容を記載した法令集に載っています。

ここでパクチーはコスイやコニシと記載されています。

え、なんで法令集にパクチーが出てくるの?と疑問に思いますよね。

調べてみると、『延喜式』に書かれている項目に税金についての内容が含まれており、全国の農作物や特産物が書かれているそうです。

中学校の歴史で習った、租庸調(そようちょう)のことを思い出しました。そういえば、当時は現物での納税でしたよね。

また、同じ頃に作られた辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にもコスイ、コニシの名前で掲載されています。

当時、パクチーは高級食材で、天皇などの一部の身分の高い人たちしか食べることができませんでした。

宮廷料理の食材として、パクチーは生魚に添える薬味として使われていたそうです。

つまり、パクチーをメインとした料理というわけではなく、あくまで薬味の一種で使われていた、ということですね。

室町時代の終わり頃に鉄砲やキリスト教が伝来しましたが、それと同時にパクチーの呼び方も伝わりました。

ポルトガル語由来で、コエンドロと言っていたそうです。

もしかしたら、歴史の教科書に載っているフランシスコ=ザビエルもパクチーを食べていたかもしれませんね。

ザビエル
ザビエル

私が日本に来てからは、パクチーの呼び方はコスイ、コニシではなく、コエンドロが主流になりました。

江戸時代に書かれた料理本である『料理塩梅集』にも、お寿司の薬味としてパクチーを使用と記載されています。

生姜のガリの代わりにパクチーをイメージしてみましたが、あなたはどう印象を持ちましたか?

私は、魚のにおいが強めな青魚には合うかもしれないなぁ、と思いました。

このように、平安時代以降、パクチーは薬味として使われていましたが、江戸時代の中期ごろには使われなくなりました

これは、江戸初期に行われた鎖国の影響で、和食文化が主流になり、パクチーとの相性が良くなかったからだと考えられます。

そして、時が経ち、第二次世界大戦が終わった後にアジア食ブームが起こり、再び日本でもパクチーの存在が知られるようになりました。

与那国島ではパクチーはクシティと呼ばれている

先ほどの項目で、江戸時代から戦後のアジア食ブームまでの期間中、パクチーは日本で日の目を見ることはないと書きました。

実は例外が1箇所だけあります。沖縄県の最西端である与那国島です。

与那国島ではパクチーのことをクシティと呼んでおり、島野菜として栽培もされています。

しかも、薬味として使われるだけでなく、和え物として普段の食卓にも並んでいるのだとか。

なぜそこまでパクチーが根付いているのでしょうか?

与那国島にパクチーが伝わったのは第二次世界大戦前、台湾から出稼ぎで帰ってきた人たちがパクチーを持って帰ったことが始まりです。

与那国島の気候が亜熱帯でパクチーの良さを存分に発揮できるという点から、それ以降途絶えることなく親しまれているのかなと思いました。

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パクチーの生産が多い日本の産地はどこだろう?

さて、ここで問題です。2020年のパクチーの生産が1番多い産地はどこでしょうか?

ヒントは、県庁所在地の都市人口が100万人を超えていて、西日本に位置します。

この県の名前を聞いて、農業のイメージがその県に無かった私はびっくりしてしまいました。

パクチー生産1位は、福岡県です!153トンの出荷量で、これは全国シェアの26.8%になります。

生産量2位は千葉県、3位は茨城県です。このトップ3だけで全国シェアが66.7%を占めています!

この3県に共通しているのは、大都市に近いということです。これだと、新鮮なパクチーを産地直送できますね。

エスニック料理のブームに合わせ、パクチーの生産量は徐々にではありますが増えています。

中には、メロンを生産していた農家がパクチーの生産に切り替えたという例もあるそうです。

また、生産側だけでなく、消費側でも変化が生まれています。

以前は大きなスーパーでしか扱われていなかったパクチーですが、小さなスーパーでも置かれるようになりつつあります。

新鮮なパクチーがもしお店に置かれていたら、ぜひどこの産地のものなのか見てみてください。

ただ、もやしのように日常で使う野菜とは異なり大量に消費するものではないので、安価で購入するのは難しいです。

パクチーを試したいあなたにおすすめの料理

試してみたいけれども抵抗がある場合は、パクチーを使った料理専門店で食べてみるのがいいと思います。

注文するときに、パクチーを食べることが初めてであることを伝えると、おすすめの料理を紹介してくれるのでハズレが少ないです。

では、どんな料理屋さんに行けばいいのでしょうか?残念ながら、日本食や洋食ではパクチーはほとんど使われていません。

パクチーを使っている料理の例を下に列挙してみました。

  • タイ料理
  • インド料理
  • ベトナム料理
  • メキシコ料理
  • ポルトガル料理
  • 中華料理

私は、パクチーを使った料理のイメージがタイ料理しかなかったので、中華料理など色々な料理に使われていることにびっくりしました。

あと、パクチーは葉や茎だけでなく、根やタネなど食材として使えないところは無いくらい色々な部位が使われます。

特に、パクチーから採れる熟した実はカレーの香辛料やお菓子の香り付に使われており、スパイシーだけど甘みのある香りが特徴です。

日本では、このパクチーの熟した実のことをコリアンダーと表現することが多いみたいですね。

無理にトライする必要はありませんが、和食や洋食とはまた違った味の世界を見せてくれるので、私はパクチー料理をおすすめします。

特に、私がお気に入りなのはトムヤムクンです。カップラーメンのもそうだし、本格的なトムヤムクンも大好きです♪

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まとめ

  • パクチーは様々な名前で呼ばれており、パクチーの他にコリアンダー、カメムシ草などと言われている
  • パクチーは1000年以上前に伝来し、コスイやコニシという名前で呼ばれていた
  • パクチーは伝来した当初は高級食材で、一部の身分の高い人しか食べることのできないものだった
  • 江戸時代初期までは日本でも食べられていたが、鎖国の影響で徐々にパクチーを食べる習慣がなくなった
  • 第二次世界大戦後に起こったアジア食ブームから、パクチーが再認識されるようになり、日本でも人気が出つつある
  • 沖縄県与那国島では第二次世界大戦前よりパクチーを日常で食べる習慣が根付いており、クシティという名前で呼ばれている
  • 日本で一番パクチーの生産が多い県は福岡県で、上位3県だけで全国シェアの65%を超える

独特な香りで好き嫌いの分かれるパクチーですが、日本との関わりは1000年以上前と想像以上に古くからあったことに驚きました。

メインとして使うとパクチーの香りが表立ってしまうので、初めて試す場合は薬味として使うのがいいかもしれませんね。

あとは、パクチーのいいところを知っている専門店に行ってみて、自分にパクチーが合うかどうかを試してみるのもありですね♪

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